おもちゃ病院 修理のヒント
サンハヤト社の基板製作グッズを使ってプリント基板を作る
(説明書もあります)
基板を自作する時の流れ
回路図を描く → アートワークを作る → 透明フィルムに印刷
→ 基板に焼き付け → 現像 → エッチング → 表面処理
回路図を描く → アートワークを作る
時間短縮を狙って便利なフリーソフトを使ってみました。
DesignSpark で回路図を描き、おおまかなアートワークを作ります。
骨組みを作って、PCBeで細部を仕上げます。
まず、回路図を描きます。
アンパンマンキッチンをPICで置き換える時の回路図です。
DesignSparkの機能、"Translate To PCB" でアートワークを作ります。
片面基板、50x50mm、「部品を外側に配置する」の選択で下図が出て来ます。
青枠内に「部品をつまんでポイ」しますが、なるべく線が捻じれない様にします。
全ての部品を配置して"Auto Route Nets"を実行すると
”Manufacturing Plot”でガーバーデータを出力します。
開いている図面ファイルと同じフォルダーに*.gbrができます。
Copper.gbr、Resist.gbr、Drill.gbr、Silkscreen.gbrを探してリネームしておきます。
PCBeでガーバー入力で読み込むと、下図のようになります。
IC、トランジスター、その他の部品のホール間隔を修正し、
ラインが交差しないように部品を再配置します。
75x100の基板を使うので、33x37に収めると、後でカットすると6枚になります。
修正後の基板
アートワークが出来上がりです。
75x100mmに配置すると印刷するアートワークの「出来上がりです。
エッチング後に切り離す時のガイドとして外形ラインを入れています。
透明フィルムに印刷 → 基板に焼き付け → 現像
サンハヤト社のインクジェットフィルム(A4×3枚入り) PF-3R-A4を使いました。
A4を4つ切りにして使います。(297x210)の4分割で148.5x105になります。
日光を遮るカーテンを引きましょう。蛍光灯もオフです。
感光させない黒色部分に少量の接着剤を楊枝でこすりつけます。
ボンドG17でうまく接着できました。
フィルも部分を持つと剥がれるので、基板を持つようにします。
1月位と言う真冬でしたが、直射日光に当てる事、30秒で感光しました。
黒く印刷した部分にも紫外線が通るらしく、2分間感光させると、模様が消えました。
この感光時間を参考にしてその日の紫外線量を考慮しながら時間を決めるしかありません。
紫外線量の年間推移は気象庁のデータベースから分かります。
http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/link_daily_uvindex_obs.html
又、一日の変化量も気象庁のデータベースから分かります。
http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/link_uvindex_norm56.html
現像にはサンハヤト社のイポジ感光基板用現像剤を使いました。
光の当たった部分が銅色になり、模様が浮かび上がってくれば現像完了です。
エッチング → 表面処理
エッチングには酸化第二鉄溶液を使用します。
サンハヤトにはエッチング液 H-200Aがあります。
エッチング完了後、再度露光させてから現像液に漬けて、被膜を溶かします。
良く水洗いした後、穴を開け、フラックスを塗布し、カットして完成です。
[ 完成基板 ] [ アクリルカッター ]
アクリルカッターで外形線に沿って両面を軽く掘ると、簡単に割れます。