おもちゃ病院 修理のヒント 

おもちゃを修理に出したい方はおもちゃ病院のホームページに開院情報があります。


8.「あかいホバークラフト」の通信方式

キッズラジコンのブランドで3種類発売されています。

「あかいホバークラフト」、「あかいせんすいかん」、「あかいくちばしのアヒル」です。

同じような形のコントローラーですので、同じ回路を使用しているはずですが、変調周期は

変えているかも知れません。(未確認)

  

コントローラー、本体とも内部に水が入らないよう防水構造になっています。

水が入った時の保護にパラフィンが基板の両面に塗ってあります。

電池端子とスイッチは防水されていませんので、端子は乾けば使えるとしても、

スイッチはダメになる可能性が大です。

 

コントローラー基板です。

スイッチは薄型の特製品ですので普通のタクトスイッチはボタンがつかえて押せなくなります。

40MHzの発信器は水晶を使っています。

日本、アメリカ、等は水晶発信器を使うとより大きな出力を出す事ができます。

専用のICを使って操作用のパルスを作っています。

上側の電池端子に隠れていますが、クロックを決める抵抗は330KΩです。

40MHzはこのICではなく、トランジスターで作っているので、ICが壊れていても電波は出ます。

ケースにボタンが付いていて、フリーになると出っ張ってスイッチに当たりますので、ケースに

入れる時はボタンの付いている側を下にします。

 

 

本体基板です。

スイッチボックス(?)を3つのネジを取ってはずします。

写真の右側の大きな穴に船底から立ち上がったボスが入っていますので、基板を持ち上げ

ながら引き抜きます。

デコード専用のICを使っていますが、水晶は入っていません。

受信帯域幅が極めて広いので、コイルによる自励発振になっています。

長期間の使用では、コイルの同調がずれる可能性があり、感度が低い時は再調整します。

 

 

前進、後進だけですので、2つの周波数を切り替えているだけと思っていたのですが、かなり高級

な事をやっていました。

 

変調方式

      この間のパルス数で前進、後進を判断する。

小パルス: 約700uS

大パルス: 約2000uS(2mS)

 

前進: 小パルス10個、大パルス4個

後進: 小パルス40個、大パルス4個

大パルスの数は前進、後進とも4個で変わりなしでした。

 

このICが不良であった場合、この方式ではICが3−4個必要になります。

トランジスタ、2−3個で組める回路なら組み込めるのですが、新作して組み込むのは無理です。

 

受信側の前進、後進の判断方法が分からなかったのですが、パルスをカウントしているのではない

ようです。キッチリしたパルス数を送らなくても良い様なので、考えれば方法があるかも。


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